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俺のいなくならないで欲しいという気持ちに真冬が応えてくれたことが嬉しかった。
誰かの言いなりにならなければいけないという真冬の立場は理解した。
真冬の一存では俺とは一緒にいられないことも。
巻きついた腕の力が強まって、真冬が微笑む。
少し硬くてぎこちない笑顔は、俺が今まで見た中で一番美しかった。
「もう寝ようか」
俺の問いかけに、真冬は頷いて素直にベッドに横たわった。
体は限界のようで、吐く息が熱くて弱弱しい。
「おやすみ」
「うん、おやすみ」
寝息が聞こえたのを確認してから、俺は立ち上がる。
ベランダに出てから考えた。
これから、どうすればいいのかを。
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