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そんなこんなで、散々な一日だったわけだが......
「あー、楽しかった!また来ましょうね!」
帰りの車の中で、真希さんに無邪気にそう言われたので、そういうことにしておく。俺もどうやら真希さんに弱いみたいだ。
それに、連れて来てくれたこと自体が嬉しい。
親戚と一緒にどこか遊びに行くのは密かに憧れだった。
こんなことが出来るようになったのは、鈴原のおかげだ。
人を愛せるようになったのも、毎日が楽しくなったのも全部、鈴原が俺と出会ってくれたおかげ。
......だけど。
やっぱりむかつくものはむかつく。
むしろ好きなぶんだけこの感情は高まるのだろう。
俺だけの鈴原でいてほしい、なんて思ってしまう。
ムカつきがおさまらない俺は、家の玄関につくまで、鈴原とは一言もしゃべらなかった。
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