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172/鈴原玲side
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久しぶりに寝る自分のベッドに、違和感を感じながら横たわる。
「はぁ......」
保健室で、嫌がる先輩を縛ったあの日から、先輩がよそよそしくなった気がする。
委員会でどうしても立花と話す機会があるようで、その話になるたびに、あからさまにびくびくしだす先輩。
今日だって、きっと、ドアの前で何分間もためらっていたのだろう。
自分でもやり過ぎた感はあるけれど、あそこまで怯えられると、正直つらい。
優しく接してあげたいのに、怯えながらも正直に立花と会ったことを話す律儀な先輩に、やはり黒い感情が顔を出す。
縛り付けて自分だけのものにしたいと、そう思ってしまう。
だから、少し距離を置いたほうがいいかもしれないと思い、自分の家に帰ってきたけれど、先輩に触れたいという思いが溢れてやまない。
「なんで、こんなに好きになっちゃったんだろ......」
文化祭が終われば、先輩の委員会の仕事が終われば、きっと元に戻れる。
そう思いながら、布団を頭の上まで深くかぶった。
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