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202/岡本翔平side
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教室について、扉付近でたむろっている一年に尋ねる。
「鈴原くんいる?」
「え?鈴原ですか?いや、今日はまだ来てないですね」
「そっか......」
どうしたものかと悩んでいると、その生徒が俺の後ろに向けて挨拶をする。
振り向くと、そこには最近陽ちゃんの周りで見かけるチャラ男くんがいた。
「あれ?岡本先輩と支倉先輩じゃないっすか」
「立花くん......?」
いつもは金髪だったのに、今日は綺麗に黒に染まっていた。
まさかこいつが原因じゃないよなとか思って支倉と目を合わせていると、立花くんから俺に聞いてくる。
「あの......やっぱり、陽さんに何かあったんすか?」
「やっぱり?どういうことだ」
支倉がそう聞くと、立花くんはばつが悪そうな顔で言う。
「いや、昨日、俺やらかしちゃって......。そのせいで多分、玲クンと喧嘩したと思うんすよ......」
「は?何お前、陽ちゃんに手ぇ出したわけ?」
「す、すみません」
陽ちゃんがあんなになった原因がこいつなら許せない。
そう思って、立花につかみかかれば、支倉が俺を止めてきた。
「おい、岡本。気持ちはわかるがやめておけ」
「でもっ」
「髪を黒く染めるくらいなんだから、反省してるんだろう?」
支倉が立花に向かってそう聞けば、立花は頷く。
「俺、陽さんにちゃんと謝りたいっす」
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