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本当は今日は休みたかった。
けど、実行委員である以上責任があるからメガネで誤魔化して学校へ行った。
しかし、やはり頭に浮かぶのは鈴原のことで。
とあるファーストフード店。
周りが騒がしいなか、俺はひとり静かに考えをめぐらしていた。
鈴原のこと。これからのこと。
どんなに悩んでも、鈴原が俺を拒絶するならば、無意味。
そんなのわかっているが、俺の頭の中はいつでも鈴原でいっぱいだ。
泣き腫らした目にまた涙が浮かぶのを感じたとき、俺の目に前に誰かが座る。
「やっと見つけた」
ニカッと笑うその顔は、
「探したんだぜー陽ちゃん」
俺の親友、翔平だった。
「翔平?なんで?」
文化祭が終わった瞬間、逃げるようにここに来たのに。
そう聞けば、翔平は答える。
「うん。陽ちゃんに言いたいことがあって。ここじゃなんだし、俺ん家でさ、ちょっと話そ?」
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