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「じゃあ、本題」
部屋に入るなりそう言う翔平。
「鈴原となんかあった?」
翔平のその問いに、俺は間を置いてから答える。
「......振られた」
「......そっか」
翔平は一言だけ発してベッドに腰を下ろす。
そして、俺に手招きをしてくる。
俺は呼ばれるがまま、翔平の隣に座る。
「で、陽ちゃんはどうしたの?」
「俺......何も言えなくて.......っ」
あのとき、どうして引き止めなかったのか。
涙が勝手に出てきて、翔平はそれを拭ってくれる。
「立花から全部聞いたよ。陽ちゃんは悪くないじゃん」
「でもっ......」
それでも俺は、いってはいけない言葉を言った。
「鈴原にっ......やめたいって、言っちゃってっ」
あんなこと言わなきゃよかった。
俺はただ鈴原と前みたいに笑いあいたいだけなのに、なんであんなこと......。
「うっ......ヒック......ううっ」
泣いても泣いても涙が止まらなくて、そんな俺の涙を何度も拭ってくれる翔平。
そして、
「......っ!」
頬にキスをされた。
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