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「どうぞ」
「あ、ああ.......」
あの後、鈴原の家の中に入り、俺は出された紅茶にとりあえず口をつける。
鈴原は向かいに座っているが、正直気まずい雰囲気が流れている。
......やっぱり、俺から話すべきだよな。
自分の曖昧さが招いた事態なんだから、自分から言うべきだろうと、紅茶を置いて、口を開いた。
「あの、さ.......悪かった。人ん家の事情だから詳しくは言えねえんだけど、立花って俺と似てたから、ああやって自暴自棄になるのも、責められなくて......」
「......」
「だけど、ぜってえ浮気とかしてねえから!俺はっ」
鈴原が好きだ。
って言う前に、鈴原はなぜか謝罪をしてきた。
「すみません」
「え......?」
「立花から全部聞きました。......先輩のこと、信じてあげられなくて本当にごめんなさい」
頭を下げ続ける鈴原に、俺は戸惑ってしまう。
「あ.....いや、ちゃんと言わなかった俺も悪いし......」
「それでも、自分が情けないです。先輩のこと一生愛すって誓ったのに......」
「......」
その言葉に俺の胸はチクリと痛む。
「もう一回チャンスをくれませんか?俺、今度こそ絶対、先輩を離しません」
その言葉にまた胸が痛む。
......このままじゃ駄目だと思った俺は、意を決して鈴原に言った。
「......そういうの、もうやめねえ?」
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