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255/立花涼太side
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俺は誠さんの相手がどんなヤツなのか知りたくて、玲クンに尋ねてみる。
「ど、どんなヤツだった?」
「どんなって......誠さんより10歳は上に見えたけど。あとはなんかお金持ってそうだったな。立派なスーツ着てたし」
「まじか......」
大人な男で金持ちとか最強だろ。
もしかしたら誠さんって俺のこと好き?って若干頭によぎったこともあったけど、あの異常なスキンシップは意識してないからこそ出来たものだったんだと自覚させられる。
俺なんかが、そんなハイスペックな男に勝てるわけがない。
黙り込む俺に、玲クンは話しかけてくる。
「誠さんのこと本気で好きになったの?」
本気、と言われると分からなくなってくる。
あんなに優しくされたから、勘違いしてるだけかもしれない。
だけど、昨日の誠さんの悲しそうな顔がどうしても忘れられない。
誠さんにあんな顔させる相手に怒りを感じるし。
誠さんは俺だけに優しくしてくれればいいのにとも思う。
この感情をなんと言うかは、分かりきっている。
今目の前にいる王子に最高に似合う言葉。
独占欲。
この欲をどうやら俺も持っていたらしい。
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