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257/立花涼太side
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うわ......。
トイレに入ると個室の中からいちゃつく声が聞こえてくる。俺が入ってきたことに気がついていないのだろう。
低くて色っぽい声で、女子ならどきっとするかもしれない。
残念ながら、今の俺が好きなのは、誠さんのような柔らかい優しい声だけど。
「今日はありがと。楽しかった」
「いいんだよ。朝は無茶させちゃったからね」
「もー、ほんとだよ。会社で大変だったんだからね?」
「あはは」
クッソ寒い。こんなとこで盛ってんじゃねえよ。
昔の自分を棚に上げて、トイレはやめて外に出ようとすると、さらに会話が耳に入ってきた。
「僕以外にも遊んでるんでしょ?ほんと酷い男だよね」
「はは。君は物分りが良くていいね。ピュアな子は扱いに気をつけなければならないからね」
「あ、前に言ってた人でしょ?かわいそーだなー」
「身体は最高だから、やめられないけど」
「わー、さいてー」
まるで誠さんのことを言っているようで、腹がたつ。
俺はわざと聞こえるように、思いっきりドアを閉めて、テーブルに戻った。
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