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「よく来てくれたね、陽くん」
玄関で出迎えてくれたのは、玲の父親の和弥さんだった。
「あ.....初めまして。えっと......」
しどろもどろになる俺に、和弥さんは笑いかけてくれる。
どことなく玲と似てて、親子なんだなと実感した。
「まずは、誕生日おめでとう、かな?」
「あ、ありがとうございます」
「玲と仲良くしてくれてるみたいでありがとう。大樹は中で待ってるよ。大事な息子と久しぶりに会うから緊張してるみたい。さ、あがって」
「お、お邪魔します」
なんか怖くなって来た......。
俺は今さら親父に会って、何を話せばいいんだろう。
というか、俺は今もあの人を父親と思えるのだろうか。
もし、憎しみしか湧いてこなかったら......?
そんな俺の思いを察したのか、玲が俺の手を握る。
「大丈夫ですよ」
柔らかい声と顔で言うもんだから、なんだか安心してしまう。
「......うん」
俺は意を決してリビングへと足を踏み入れた。
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