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修学旅行前夜.2
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*
「せーんぱいっ」
「うわっ!?」
ソファでテレビを見ていたはずなのに、なぜかいきなり視界が一変した。
視界には天井が……見えることなく、広がるのは嫌味なほど整った顔。
……まあつまり押し倒されたってとこだ。
「たっく、なんだよ」
文化祭が終わってから、以前にも増してウザ……甘くなった玲。
押し倒されるのだって日常茶飯事で、俺だってもうこれくらいでは動じない……はず。顔が赤くなっていないことを祈るばかりだ。
「先輩、明日から修学旅行でしょ?」
「そうだけど……」
そう。明日から俺たち二年生は修学旅行。京都大阪奈良に合計5泊6日してくる。
「つか、今さらなに。お前準備してるとこ見てただろ」
ついさっき最後まで準備を終えて、やっとくつろいでいたところだった。
準備してる間、煩いくらいに話しかけて来ていた男が何をとぼけているのか。
呆れた目を向けると、玲はにっこり微笑んで俺の唇に指で触れてきた。
「はい。だから寂しくなって、襲いに来ちゃいました♡」
は?なにを宣言してんだこいつ。
「はぁ……?ちょ、玲──っん、ンンっ」
「先輩……陽先輩……」
「んっ……んぁ、ん……ンっ」
上から落ちてきた唇は柔らかく、やけに良い香りが鼻を掠める。
爽やかな香りに反して、舌は口内で激しく動き回り、思わず逃げようとする俺のソレをしっかりと追ってくる。追うだけでなく、絡まれて、吸われて、いつにも増して深いキスに呼吸がついていかない。
「んぅ、ん……はっ……はぁっ、はっ……っ。おいっ!明日から行くんだからあんまりがっつくなって!」
なんとか顔を離し、玲の胸を押しやるが、肩は上下し、身体に上手く力が入らない。俺の腕はすぐさま押さえ付けられ、玲のギラついた瞳が俺を射抜く。
「ちょ、玲っ……ほんとっ」
「とか言って、先輩だっていつもより拒否してないじゃないですか」
そう言いつつ触れられた中心は、すでに主張を開始していて。言い逃れなんてものは、もちろん出来ない。
「ンッ……ぁ……そりゃ……」
そりゃあ俺だって6日も離れるとなれば、寂しくないこともない。
俺がいない間も、玲は普通に学校に行って、女どもから色目で見られるのも分かってる。これだけ愛されといて不安はないけど、少しくらいの嫉妬はする……。
「だから、ね?良いでしょ?」
だから、こんな風に強請られたら断れるはずがない。
それに……俺だって……し、したい……から。
「……ぜってー、一回までだからな」
「はい♡」
心底嬉しそうに微笑む玲に、胸をときめかせた俺だった、が。
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