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あれから五日。
鈴原とは、本当に一度も会っていなかった。
テスト期間のときのように飯を持って来ることもないから、きっと家の帰ってきていないのだろう。
「はぁ......」
「陽ちゃんさぁ、最近元気ないけどどうした?」
購買のパンを片手にため息をつくと、翔平が顔を覗き込んでくる。
「いや、別に......」
自分でも、なぜため息をついたかよくわからない。
「別にって感じじゃないし。どうしたの?」
「いや......」
「ため息ばかりつかれても敵わんからな。何あるなら聞くぞ?」
翔平と同じく、支倉も心配してくれる。
......相談しても良いかもしれない。
それほど俺はこいつらを信用していた。
でもなんて言えばいい?
「......」
良い言葉が見つからず、黙り込んでしまう。
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