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74/支倉高志side
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そして放課後。
俺たちは掃除の日比谷を待っていた。
隣にはぷりぷりと怒る翔平が立っている。
「もー、掃除くらいサボればいいのに?」
「いや、駄目だろう」
遊びに行くために掃除をさぼるような奴は、俺が許さん。
というか、岡本だって本来そんなやつじゃないのに。
「そんなに急がなくてもいいだろう」
「......急ぐよ。これでも足りない」
岡本は飄々とした態度で言う。
「だって、これからあと何回、陽ちゃんと遊べるかわかんないし」
「別に、鈴原だってそこまで束縛しないだろ」
テスト勉強のときに話したときはそんな感じではなかった。
「んー、どうだろ。首、見たでしょ?」
岡本は苦笑を漏らして、首を人差し指で示した。
数日前に日比谷の首についていたキスマークのことを言っているのだろう。
指摘したら可哀想なのでしなかったが、確かにあんな誰にでも見える場所につけるのは、独占欲の塊でしかない。
「それにさー、陽ちゃん、鈴原のこと好きすぎなご様子だし」
「ああ......」
岡本が言うように、最近の日比谷の様子は恋するソレだった。
本人はまだ認めていないようだがな。
「今は認めてないけどさー、自覚したら鈴原にべったりになっちゃうんじゃない?」
妙にカラッとした表情で言うものだから、疑問を投げかける。
「諦めるのか?」
「いや?陽ちゃんのこと好きだよ?マジ愛してる」
岡本が何か吹っ切れたような顔をしているから、そういうことなのかと思ったが、それは違うようだ。
岡本は無邪気な笑顔で言う。
「色々突然すぎて今までは余裕なかったけどさ?。よく考えると、あの関係いつか綻びできるよ」
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