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80/鈴原玲side
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『じゃあ簡単に言うわ。真希がまた家出してきたから、玲も帰ってきてくれない?』
「は?なんで?」
真希さんはお父さんの姪っ子の大学生で、よく家出をして来ては、俺の実家に逃げて来ていた。
『俺と和弥、仕事でしばらく家に帰れないんだよ』
和弥は俺の実の父親。
そして、太樹お父さんとは恋人だ。
『若い女の子を一人で置いとくのは心配だろ?』
「俺、思春期男子なんだけど......」
陽先輩と離れたくなくて、てきとうな理由をつけた。
まあ、それはまったく心配ないけど。
俺は先輩一筋だから。
『玲は陽が好きなんだから、問題ないだろ。真希は腐女子だし』
「......」
あっさり砕かれ無言になると、お父さんの必死な声が聞こえる。
『頼む!』
真希さんのことは娘のように可愛がっていたから、大切なのはわかる。
俺も真希さんは嫌いじゃない。
姉のような存在だ。
従姉なだけあって、あの人にちょっと似てるし。
「はぁ......わかった」
なんだかんだでいつもお父さんの頼みは断れない。
遺伝子って怖い。
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