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86/支倉高志side
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話が全て終わった頃には日付をまたいでいたため、俺と岡本はこのまま泊まることとなった。
日比谷の従姉弟だと改めて紹介された真希さんに、空き部屋へ案内される。
「私、小さい頃からここにしょっちゅう家出して来てたから、この家のこと詳しくなっちゃって」
鈴原でなく自分が家を案内しているのが可笑しいのか、笑いながら歩く真希さん。
そんな真希さんに、岡本もまた笑いかける。
「じゃあ、写真の場所って分かります?」
「え?」
真希さんは目を瞬いて、すぐに何かを理解する。
「あー、わかるけど、怒られちゃうわよ。陽くんには言わないって約束したじゃない」
「言わないとは言ったけど、見せないなんて言ってませんし」
「屁理屈ね〜」
「おい、岡本......」
明らかに良くないことを企む岡本を止めにかかろうとして口を開くも、真希さんに先を越されてしまう。
「あなたは、二人を幸せにしてくれるのかしら?」
「正直、鈴原のことはどうでもいいっすけど、陽ちゃんのことはマジ全力で幸せにしますよ」
真希さんはじっと岡本を見つめる。
すると、肩をすくめた岡本はもう一言だけ口にした。
「任せてください。俺、陽ちゃんの生涯の親友なんで」
俺は、岡本から"生涯"という言葉が出たことに驚いた。
岡本の意思表示に納得した真希さんは、大きく頷く。
「二人とも私の大事な弟なの。よろしく頼むわね」
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