アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
89
-
翔平が一人であることを確認して、中に入れる。
「休んだから心配したけど、体調は大丈夫そうだな!」
ソファに腰を下ろしながら俺の目元を見て、納得したように笑顔を見せる翔平。
昨日の今日で、いつもどうりに話しかけてくる翔平に戸惑いつつも、用を尋ねる。
「どうしたんだよ。わざわざ来て」
「だから心配したって言ってるだろー。そろそろ自覚したんじゃないかと思って。鈴原のこと」
「......なんで、お前が俺より先に気づいてるんだよ」
俺が自覚したのは今日なのに。
「陽ちゃんのことなら、なんでもわかるよ。何年一緒にいると思ってんの」
自分もソファに座ると、また受信音が響いた。
「あれ?見ないの?」
「いい」
スマホを指差す翔平に首を振る。
すると、ため息混じりな声が返ってきた。
「......陽ちゃんさぁ、好きになったんなら伝えなきゃ」
「いやだ。どうせ振られる」
即答した俺に、翔平は目を瞬く。
「は?どゆこと?」
「あの女、お前も見ただろ」
「あー......いやまあ......」
「......何か知ってんのかよ?」
翔平が曖昧な返事をするので、尋ねると、苦笑された。
「いやー、口止めされてるんだよね〜」
「......っ」
口止めって、やっぱりやましいことなんじゃねえか。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
89 / 343