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92/岡本翔平side
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ついに陽ちゃんの背中を押してしまった。
陽ちゃんの住むマンションの外に出ると、支倉が立っていた。
「はせくらぁ」
支倉の姿を見ると、気が抜けて、支倉の胸に頭をもたれかからせる。
「俺、ちょ〜っ頑張った」
「......告白は?」
頭を撫でながら、聞いてくる。
それはぎこちなくて、慣れないことをして慰めてくる支倉の優しさを感じた。
「してない。俺の陽ちゃんへの想いは、言ったらスッキリするとかそんな次元のもんじゃないから」
これが俺の覚悟。
諦める覚悟。
陽ちゃんは知らなくていい。
俺はこれまでもこれからも、ずっと、陽ちゃんの親友なのだから。
たとえ俺の前じゃなくても、君の笑顔が見れればそれでいい。
「よっしゃ、支倉!なんか食べに行こうぜ!」
「ああ。今日は奢ってやる」
「まじ!?やった!!」
支倉と並んで歩き始め、もう一度振り返る。
見上げたさきは陽ちゃんの部屋。
心の中で、頑張れとエールを送る。
君の幸せを心から願ってる。
大好きだよ。陽ちゃん。
まじ愛してる。
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