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143/支倉高志side
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「......」
「......」
日比谷が後輩にプリントを持って行ってから数分。俺と岡本は、昼食を一緒に食べていた。
元々三人で食べていたが、岡本が日比谷について行くと言ったのを、日比谷が断ってこの状況。
岡本は無言で気まずそうにしている。
もう俺のことを嫌いになったのだろうか。
そんなことが頭をよぎる。
友達のふりをして日比谷との仲を応援して、最終的にはお前が好きだと言われたら、そりゃあ良い気はしないだろう。
決して嘘をついたわけではない。本当に日比谷とのことは応援していた。
岡本の想いが報われることは、俺にとって喜びだったはずなんだ。
しかし、岡本が覚悟を決めたあの日、俺はますます岡本に惚れてしまった。惚れ込んでしまったのだ。
あの潔さを心から格好良いと思った。あの優しさを心から尊敬した。
今だって、嫌なら自分の席に戻れば良いのに優しい岡本はそれをしない。
「岡本」
「っ............なに」
俺が名前を呼べば、岡本は肩をびくっと反応させる。しかし、少しの間を置いて応えてくれた。
何かしら理由をつけて避けることはあっても、完全に無視はしない岡本。
その優しさに俺はとことん付け入る。
「俺と付き合ってくれないか」
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