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173/支倉高志side
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「だあーーーっ!やっぱり無理だぁ!!!」
「なんでー?すっごく似合ってるよ?」
「それがやなのーー!!」
教室の中から聞こえる岡本と女子の声。
あと数日で文化祭を迎えるにあたって、今日は衣装合わせをするらしく、俺はなぜか廊下で待機中。
岡本のメイド姿を楽しみに待っていると、ドアが数センチ開く。
「支倉くん、入っていいよー」
「あぁ」
女子に促されて入ったその先には、恥ずかしそうにしている岡本の姿。
「......」
思わず無言になってしまう俺。
それほど岡本の姿は可愛いかった。
愛らしい顔と華奢な身体に、フリルのついた服はすごく合う。スカートからのぞく脚は、俺と同じ男だとは思えないほど、美しい。
今まで女装男子に萌えたことはなかったが、岡本ならば悪くない。むしろ良い。最高だ。
「なーんーかーしゃーべーれーっ!」
「......っ、痛いぞ、岡本」
無言の俺にしびれを切らした岡本が、額にチョップを入れてくる。
そして赤い顔で一言。
「どうなのさ?」
「すごく似合ってるぞ。可愛い」
「......なんか複雑」
俺が正直に言うと、文句を言いながらもまんざらでもなさそうにはにかむ岡本。
それにときめいてしまった俺は、今にも叫び出したい感情を懸命に抑える。
「ぐっ......」
さすがに今あの症状を出すのはまずい。今はクラスメイトに注目されてるし、俺の信頼に関わるからな。
しかし......しかしだ。最近の岡本は前にも増して可愛い。
俺の言葉にいちいちはにかんだり、それでいて小悪魔になったり。俺の心臓が爆発しそうだ。
そんなことされたら、自惚れてしまうだろう。
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