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195/立花涼太side
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開いたドアから現れたのは、俺のバイト先の店長、誠さんだった。
多分、状況を把握しているであろう店長は、俺の頬を見て、申し訳なさそうな顔をする。
「え......と、玲くんにここの住所教えちゃった。ごめんね、個人情報なのに」
「いいっすよ。そのつもりだったんで」
玲クンに「陽さんもらっちゃうねー」とメールを送れば、誠さんに連絡がいくことは簡単に想像できた。
何も言わずにさっさと陽さんとヤっちゃえば良かったのに、わざわざ玲クンに連絡するなんて、自分でも何がしたかったのかわからない。
どうしようもない馬鹿だ。
「あの、涼太くん......」
「......悪いんですけど、帰ってもらえないっすかね?この部屋に人を入れると抑えきかなくなるんすよ。その鍵を閉めたくなる」
玄関から入って来ようとする店長にそう言うと、店長は鍵穴を見て一瞬驚いてから、それでも中に上がろうとする。
それを阻止するかのように、俺は声を出す。
「バイトもやめます。こんな危険人物雇いたくないっしょ?だから帰って」
「......嫌だよ」
どんなに帰れと言っても店長は帰ろうとしない。この人がこんなに頑固だなんて意外だった。
俺の目の前で正座をした店長が、真剣な顔で俺に語りかける。
「涼太くん。君はこの家を出るべきだ」
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