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264/立花涼太side
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「うん。俺も好き」
俺の告白に誠さんはそう答えた。
「え!?」
「本当の兄弟みたいになれればいいよね」
にこにこ笑いながら言う誠さんに俺は落胆する。
この人、ゲイのくせに何でそんな思考回路なんだよ......。
「......違いますよ。俺は誠さんを抱きたいってことっす」
「涼太くん?」
「そういう意味で好きってことっす!」
「あ......ごめ、俺」
振られた。そう思ったけど、それは少し違ったらしい。
「どうしよう。嫌じゃ......ないかも.......」
誠さんは顔を赤くしながら、呟いた。
「じゃ、じゃあ付き合ってくれますか!?」
「いい、いやっ、でもっ!別れたばっかりで、すぐに次の人なんて!」
「そんなのいいじゃないっすか!」
「で、でもっ、陽くんは?涼太くんは陽くんが好きなんだよね?」
「俺は、誠さんが好きなんですって!!」
「う......」
ああもう。可愛いな、誠さん。
俺はとっておきの言葉を誠さんに贈る。
「誠さん、俺の一番もらってくれませんか?」
そうすれば、誠さんはやっぱり安全運転をしながら、でも顔を赤らめながら呟いた。
「涼太くん、ずるい......そんなの断れないよ......」
「よっしゃあ!」
「ちょっ、涼太くん!今、運転中だから、キスはだめっ」
陽さん、俺、一番大事な人出来たよ。
今度会ったとき、俺は満面の笑みでそう言える。
俺はこの人と前を向いていくからって、あのバカップルに自慢してやるんだ。
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