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年上彼氏が可愛いすぎる件について.2
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「ぶっ、あはっ、あはははは!」
閉店後、玲クンの話を聞けば、陽さんの家から追い出されたとのこと。
その理由は......
「女装でセックスしようって言ったら追い出されたとか、ちょーうける!!」
女装で行為に及ぼうとしたら「やっぱり女の方が良いのかよ!!」ってキレられたらしい。そんなキレかたする陽さんもズレてると思う。普通は女装自体が嫌だろう。
「俺はただ、陽先輩の可愛い姿を見たかっただけなのに」
今の玲クンは爽やか王子の名が全く似合わない。笑う俺をジト目で睨んでくる。
「ごめんって。でも、陽さんって女装似合いそうだよなー」
陽さんは岡本先輩みたいな可愛い系の顔じゃないけど、中性的だから案外綺麗系に変身するかも。
「そう。先輩はなに着ても可愛いし、なにしても可愛い」
「うんうん。俺も見てみたいかも。玲クン頑張って着てもらいなよ」
「......もし着てくれても、立花には見せない」
「えー、玲クンのケチー」
こんな調子で、俺たちは陽さんがいかに可愛いかという話で盛り上がる。俺も陽さんのこと好きだったし、今だって可愛いと思ってる。だから玲クンが惚気ると、うんうんとうなづきっぱなしだった。
その途中で着信音が鳴ると、玲クンは目に止まらぬ速さで通話ボタンを押した。
「はい!先輩っ、あのっ、さっきは.......え?あ、いえ。俺もごめんなさい。......はい。今すぐ帰りますね」
どうやら解決したらしい。電話を切った玲クンはいつも通りの爽やか笑顔を浮かべて、俺を見る。相変わらずすごい変わりようだ。
「じゃあ、帰るから」
「うん。がんばー」
俺がひらひら手を振ると、玲クンはカウンターの方に一礼して帰っていった。
それを見送った俺は誠さんの元へと向かう。そして、コーヒー豆の仕分けをしている誠さんに後ろから抱きついた。
「ほーんと、あいつら結局は仲良いっすよねー」
「......」
「女装かー、陽さんの女装どんななのか気になるっすね。誠さん」
「......」
「誠さん?」
なんど呼びかけても返事がない。不思議に思って顔を覗き込めば、眉間にしわを寄せて可愛い顔をしていた。
可愛いけど、これは多分......
「あの......なんか怒ってます?」
「......怒ってないよ」
「でも、」
「怒ってないってばっ」
誠さんにしては大きな声だったから、俺はつい抱きしめた腕を解いてしまう。俺が目を瞬かせると、誠さんはため息をつきながらしゃがみこんだ。
「ごめん。俺......涼太くんがあまりにも陽くんのこと可愛いっていってたから、妬いちゃった」
「え......?」
「ほんとごめん。深い意味はないってわかってるんだけど、なんかダメで.......俺、大人気ないね......」
まずい。これはまずい。誠さんが可愛すぎる。
だって、いつも柔らかい笑顔で聖人のような人が、こんな可愛い表情で嫉妬してるんだぞ?
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