アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
男ごころ.3
-
「お前ら声でけえよ。特に翔平」
「陽ちゃん!!」
呆れ顔の陽さんがいつの間にか近くに来てて、岡本先輩の頭を小突く。
岡本先輩が陽さんに抱きつくもんだから、玲クンの周辺の温度が一気に下がった。
「ちょっと......何してるんですか」
「べーつーにー?大好きな陽ちゃんに抱きついてるだけですけどー?」
「あはは。何ですかそれ。許せないんですけど」
お互い笑顔なのに、相変わらずの仲の悪さ。
陽さんはため息をついて、岡本先輩を引き離した。
「離れろ」
「何でだよー!」
「見りゃわかんだろ!」
わかる。俺にはわかるよ陽さん。
玲クンの機嫌がどんどん悪くなってる。
そりゃそうだよ。自分ほっとかれてずっと誠さんの近くに居られて、しかも他の男に抱きつかれるなんて、面白いわけがない。
支倉先輩もそれを察してるようで、岡本先輩の手を引こうとする。
「......岡本、こっちへ来い。鈴原に殺されるぞ」
「......っ、やだ!!」
思いっきり支倉先輩の手を振り払う岡本先輩。
それにちょっとピキッとした感じの支倉先輩が、岡本先輩の手を強引に引いた。
引いて.......
「んむっ......んーっ!......んっ.......んんっ」
唇を重ねた。
しかも深く、熱く。
え、何。何見せられてんの?
あの玲クンでも、さすがに俺たちの前ではそんなことしないよ?
案の定、玲クンはゴミを見るような目してるし、誠さんと陽さんは顔を真っ赤にして目を逸らしてる。
俺はただただ呆れるしかない。
「んっ!な、何すんの!!バカ!!変態!!」
「何って、キスが出来なくて拗ねたんだろう?悪かったな」
「だからって今じゃなくてもいいじゃんかーっ!!」
ばちーんと、痛々しい音が響く。
この後、このバカップル二号(一号はもちろん玲クンと陽さん)の痴話喧嘩でせっかくの夕食会がお開きになった。
ほんと、どうしようもない先輩たちなんだから......。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
309 / 343