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「......もう、頑張れない。さよなら」
ついさっきまで自分の彼女だった女。
勝手に言い寄ってきて、勝手に張り切って、勝手に別れを告げる、自分勝手な女。
俺は、そいつが泣きながら去って行くのを、ただ見つめるだけ。
止める気力も起こらないほどに、俺は冷めていた。
嫌いになったんじゃない。最初から興味がなかった。
今月で、三回目の別れ。
一ヶ月で三人の女と付き合って、別れて。
自分の行いは、褒められたものじゃないのはわかっている。
けど、やめられない。
どうしても、夢見てしまう。俺を一生愛してくれる存在を。
「陽くんが好き」
「好きになってもらえるように、頑張るから」
「付き合ってください」
そんな安っぽい言葉を信用していないくせに、嫌悪さえも感じるくせに、それにすがりたい。
それでいて、自分からは与えない。
そんな俺は最低な男。
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