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29/鈴原玲side
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「噛まれて達するなんて、先輩ほんと変態......」
気を失った先輩を仰向けに寝かせる。
日比谷陽。
俺のどうしようもなく愛しい人。
その人と今日繋がることが出来た。その現実が俺の胸を熱くする。
「ごめんね先輩。ちょっと無理させすぎちゃったね」
でもこうでもしないと、先輩は俺を見てくれないから。
「ん......」
先輩が眉間にしわを寄せて苦しそうに唸る。
みているのはきっと、幼き頃の辛い日々の夢。
茶色がかった髪の毛を優しく梳いてあげると、表情が少し柔らかくなった気がした。
「大丈夫。俺はずっと先輩と一緒にいるよ」
先輩は人を愛せないって辛そうにする。
まるで、愛されないことより愛せないことの方が辛いかのように。
でも、安心して。
「先輩が俺に夢中になっちゃうくらい、いっぱい愛してあげるから」
だからその時は、
「先輩に俺をたくさん愛させてあげるね」
そう言って、俺は甘いキスをひとつ落とした。
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