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うつむいた俺の顔をのぞいて、翔平は聞いてくる。
「でもさ、それ知って諦められんの?」
「あいつが女を選ぶんならしょうがないだろ」
「だから、陽ちゃんのはなし!諦めらんないでしょ?そんなに目腫らしたくせに」
「な......」
「諦めらんないなら、行くしかないじゃん」
「どうせ振られるってわかってんのに、行く必要ねえだろ」
「陽ちゃんまだ何も知らないじゃん。それなのに逃げるなんて馬鹿じゃないの」
「っ!なんなんだよ!!」
追い立てるような翔平の態度に嫌気がさして、つい立ち上がって大声を上げてしまう。
俺を見上げる翔平は、特に驚くこともなく、ただ真っ直ぐに見つめてきた。
「嫌なんだよ!!人を好きになるのも、頼るのも!全部裏切られたらって思うと怖いんだ!あんな思いもう耐えられない!あんな思いするなら、俺は最初から望まない!!」
感情的にぶちまけた俺にに比べて、翔平は静かな声で言う。
「じゃあ、鈴原に会いなよ」
「え......?」
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