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沢井流が来たよ-3
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翌朝、全身筋肉痛の身体に鞭打って望夢を起こすため部屋を訪れた。
「おはようございます」
「……晩里!?」
望夢のベッドでは何故か葵琉さんが一緒に寝ていて、部屋中にお菓子の袋が散乱している。
何処から突っ込んだらいいのか……。
「そのままで待っててくださいよ」
ドアを開けたまま部屋を出ていくと、背後から望夢の大きな声が聞こえてきた。
「葵琉、逃げるよっ!! チンチンもがれるっ!!」
「はぁっ!?」
朝っぱらから寮内でそんなはしたない単語を発するもんではありません!
そう注意しようと振り向いた途端、望夢が葵琉さんの腕を掴んでベッドから飛び下りた。
「早くっ!!」
「えっ!?」
そのままスリッパも履かず階段まで猛ダッシュしてパジャマのまま階段を掛け下りた。
。
「あ、ちょっと。お待ちなさいっ!!」
「靴履いて、靴っ」
「えーっ?」
「早く。チンチンもがれたいの?」
鬼気迫る望夢の表情に何かを感じ取ったのか葵琉さんも靴を履いて外に出た。
「逃げるよっ」
「逃げるってどこに?」
「とにかく、コードの届かないとこ」
「コード?」
「お待ちなさいっ!!」
葵琉さんを引き摺るようにして望夢は池の方へと駆けていった。
やれやれ。
他校の学生さんにまで迷惑を掛けて……。
「何かあったのですか?」
とにかくあの部屋を片付けようと2階に戻ると、騒ぎを聞き付けたのか他の3人が廊下に集まっていた。
「いえ、大したことでは。うちの寮生がお騒がせして申し訳ありません」
「それより葵琉は」
「うちの寮生と朝の散歩に」
本当の事は決して話すまい。
あわよくば二人が戻って来る前に朝食をお出しして送り出してしまいたい。
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