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his genome-6
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あの後キリさんは復活すると同時に鈴にいの手によって叩き出された。
何か色々と気まずいまま別れてしまったという後悔の念は日に日に成長しつつあった。
俺がずっと見てたのには気付いただろうか?
俺の所為で鈴にいから散々な目に遭わされたんだから一言ぐらい謝っておけばよかった。
キリさんをオカズにしてしまった事は謝らないけど。
俺の目の前で果てたキリさん。
その姿が何故か頭にこびりついて離れようとしない。
並の女の子よりずっと綺麗なキリさんの痴態は今まで見たどんなエロ本よりエロいんだ。
あわよくばもう一度この目で……。
そんな悶々とした日々が続いたある日、引き出しを開けると見覚えのないピアスが入っていた。
「これは……」
俺の部屋に泊まりに来た友人は何人も居るのに、何故かそれがキリさんの物だと確信があった。
取りに来るかな?
連絡先を知らないから俺からコンタクトを取りようがないし、鈴にいに聞こうにもキリさんの名前を出しただけで超絶不機嫌になる。
だから、向こうから訪れてくれるのを待つしかない。
来るわけないか……。
キリさんが興味があるのは鈴にいで、俺じゃないんだから。
寮の自室に帰る毎に電気が点いてないかなと期待してしまう自分は何を望んでいるのだろう。
今日も電気が点いていない事に落胆しながら部屋に1歩足を踏み入れて壁のスイッチを押した。
「あれ?」
電気が点かない。
何回やってみても駄目だ。
今日はもう遅いから明日鈴にいに言いにいこう。
今日は月が明るいから辛うじて真っ暗ではない。
壁を頼りに薄暗い室内を奥まで進んで、机の上にあるスタンドの電気を点けた。
「……え!?」
ベッドで猫のように丸くなって眠っているのは俺が待ち続けていた人だった。
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