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his genome-8
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それにしてもこの人は無防備すぎやしないか。
いっくら男だからといっても、これだけの美形が自分のベッドで寝ていたら悪巧みを思い付くやつがいてもおかしくない。
もっと警戒心というものを身に付けないといつか本当に危ない目に遭うんじゃないか。
俺がこんな事いう立場ではないかもしれないけど、キリさんの身に危険が及んで欲しくないから。
「こんな夜遅くに知らない男の部屋で眠りこけて。襲われても知りませんよ」
「いいよ」
「え?」
そんなつもりで言ったわけじゃなかったのに、キリさんは着ていたTシャツを脱ぎ捨てて華奢な上体を惜しみ無くさらけ出した。
「ちょ……キリさん?」
ズボンも躊躇なく脱ぐと、この間見たのとはまたデザインの違う洒落たパンツが姿を現す。
キリさんはベッドに身体を横たえると、細い指でコイコイと手招きをした。
キリさんの考えていることが全く分からないけど、ここはちょっと恐い思いをして貰った方がキリさんの為になるだろう。
そう思ってキリさんの誘いに乗った振りをしてみる事にした。
「じゃあ遠慮なく」
ベッドに上れば流石に動揺するかと思ったのに、暢気な空気は1ミリも揺らがない。
人によく懐いた犬のようにお腹をバーンとさらけ出すキリさんの傍らで見える筈のない尻尾が揺れている。
慣れてる……のかな。
いっぱい色んな人と遊んでるのかな。
「どーぞー」
いつもの調子で明るく答えて仰向けになったキリさんの上にのし掛かってもニコニコとしたままで逆に俺の方がダメージを喰らう。
キリさんにちょっとでも危機感という物を知って欲しかっただけなのに、どうしてこうなってる?
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