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仲直り
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翌日、朝早くにアーサーにグレンに会いに行く事を告げた。
「そっか…、何があったかは分かんねぇけど、ちゃんと答えが出たんだな。よかった…」
そう言ってアーサーは僕を送り出してくれた。
僕は何度も何度もお礼を言ってアーサーの家を出た。
お家に着くまでに色んな事が頭をぐるぐるして引き返したくもなったけど、僕は引き返さなかった。
僕は変わるんだ。
ちゃんとグレンに謝る。
例え許してもらえなくても…
お家の前まで来るとやっぱり足が竦んだ。
今までの恐怖と比べ物にならないくらい怖くなって心臓がバクバクいってて冷や汗をかいた。
それでも僕は扉に手をかける。
あれ、扉が軽い?
軽い扉を不審に思いながらも足を踏み出すと…
「いたっ…」
あるはずのない壁にぶつかる。
「…エディ?」
上からふってきた聞き覚えのある声に目尻に涙が溜まる。
「グレン、さん…」
まだグレンに会う心の準備が出来てない。
玄関にいるなんて思ってなかった。
もう逃げないって決めたはずなのに、僕は動揺してしまって後ろを向いて走り出す。
「エディ!」
グレンに腕を捕まれ逃げられないまま引き寄せられ、後ろからぎゅっと抱きしめられた。
「エディ…行くな…」
初めて聞くグレンの弱々しい声に驚く。
だって僕のしってるグレンはいつも冷静で完璧な人なのだから。
「君がいないとダメなんだ…」
「グレンさん…僕もっ…うっ…グレンさんがいなきゃダメです…ごめんなさい」
グレンさんに必要とされている。
怒ってなかった、嫌われてなかった。
嬉しくて幸せで涙がいっぱいこぼれた。
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