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グレンの話 2
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現場に着けばそこではベアードと40代後半位の女性が睨み合っていた。
「おい、ベアード。どういう状況か説明して貰おうか。」
「げっ…警部……。」
ベアードはあからさまに嫌そうな顔で俺に目を向ける。
まったく、嫌なのは俺の方だ。
「警部…って事はこの女の上司ね?早くこの女を連れて帰って頂戴。目障りだわ。」
ベアードと睨み合っていた女性に甲高い声で言い放たれて眉を顰める。
高い声も、上からな言葉も癇に障った。
まぁだからと言ってベアードの様に揉めるつもりもない。
「申し訳ありません、マダム。ただ少し、状況を聞かせて頂けないでしょうか。」
そう言って微笑めば彼女の頬は赤く染まり、しおらしくなる。
「…この詐欺師め」
聞こえていないとでも思っているのか、ベアードが呟く。
「聞こえているぞ、ベアード。」
どうして俺はこいつの上司なんだ。
俺は自分の運の悪さを呪いたくなった。
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