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家政婦さん
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「おかえりなさいませ。旦那様、坊ちゃん。」
「え…坊ちゃん……?」
僕はグレンの背中に隠れる。
買い物を終えてグレンのお家へ帰れば、知らない女の人に出迎えられた。
歳はきっと50歳位で、少しふっくらした優しそうな人。
「ただいま、ハンナ。エディにはまだ紹介していなかったね。家政婦のハンナだ。」
「よろしくお願いしますね、坊ちゃん。」
柔らかい笑顔を浮かべるハンナを、最初は驚いたけど何故か僕は怖いと感じなかった。
初対面なのに怖いと思わなかったのはグレン以外では初めてだ。
もしかしたらグレンの周りには優しい人が集まっているのかもしれない。
「エディ・バルガー…です……。」
ペコリと頭をさげればグレンに笑われる。
「エディ、君はもうローレンス家の人間だ。エディ・ローレンス、だろう?」
エディ・ローレンス
そうか、僕はグレンの『家族』になったんだった…
優しく僕を迎えてくれる2人に、暖かい部屋や服たちに僕は胸がジーンと暖かくなるのを感じた。
「…エディ?何を泣いているんだ?」
「え…」
気づけば僕の頬は濡れていた。
心配そうな顔をしてグレンは僕の顔を覗く。
グレンに抱き寄せられた僕は、自分がどうして泣いているのかも分からないままに泣き続けた。
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