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夏の章二 清明(せいめい)
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遊命の足を深く折り曲げたまま、彼の股間に顔を埋める可児の様は、腹を空かせた犬が餌を貪るようで、正に『喰う』を体現していた。
「…ん…、ぁ…はっ…」
硬い襞を押し開き、充分に濡らした舌で軟らかい内壁をなぞると、遊命の身体が小さく痙攣する。
可児の身体が、遊命の身体と沿うように移動すると、彼の足の爪先が遊命の肩を掠めていた。
遊命は、自身の身体が痙攣する度に、肩に当たるその爪先を引き寄せ、指を甘噛みし、指の間に舌を這わせて可児の反応を楽しんでいた。
「…遊命」
半身を起こした可児が、もういいよと足を引っ込めた。
「指の股とかも、結構くるもんやな。ぞぞってなったわ」
「ホント? じゃ、今度俺にもやって」
「今度? 予約なん?」
「…ん」
──今度。
何気ない言葉が、次もあることを示唆していて、可児は顔が綻んだ。
「はは…、覚えてたらな」
可児は遊命の足を降ろし、覆い被さるように身体を重ね、顔を寄せた。
薄暗くてよく見えないが、きっと笑ってる、可児はそう思った。
遊命の唇を指でなぞり、再度口づけた。
熱い舌が、即座に可児を受け入れ、絡みついてくる。
「…ス…」
「す…?」
「スカトロ…だよな? これ…」
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