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夏の章三 夏ぐれ
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可児は、快楽を引き出すためでなく、ただ、絶えず唾液を注ぎ込んだ。
その都度、遊命は飲み下すが、収まりきらなくなった体液は、遊命の口端から溢れ頬を伝った。
可児は、遊命のデニムに手をかけ、下着ごと脱がすと、己れのデニムも下げ、昂る陰茎を取り出した。
膝で止まったままのデニムごと、遊命の脚を高く上げ、唾液を襞に塗りつけた。
「…っ、可児」
可児は、充分な潤滑もないまま遊命の窪みに指を押し込もうとするが、余りに早急で、上手くいかない焦りからか、更に乱暴になっていった。
「…っうっ…」
痛みだけが遊命の身体に刻まれる。
それでも遊命は、逃げようとしなかった。
身体の熱は高いのに、心も、行為も氷塊のように冷たい。
可児は最早、己れの唾液を手に取ることもせず、遊命を解す指に直接吐き出して促していた。
二人の間に荒い息継ぎだけが響く。
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