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夏の章三 夏ぐれ
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「それにしても、暢さんと付き合うてる人は、何で早生に関わろうとすんのやろなぁ」
子供達が出ていった後も、大人達は話し続けていた。
「何かあったか?」
暢宏が尋ねた。
「あったで。大阪でもちょいちょいな」
「……」
「かる~い嫌がらせから、セクシャルハラスメントちゅうか、淫行やな、色とりどりと」
「……知ってたんか……」
「まぁ、薄々。早生にしてみたら据え膳やし、興味あるお年頃やし、そら策略と分かっててもいってまうわな」
日出子の言葉は、早生の初体験の相手が父親暢宏の恋人だったことを伝えていた。
「…は、いってまうわな…て、知ってて何もせぇへんかったんか?」
「せぇへんよ。自分で回避できることやん。甘やかしてどうすんのよ」
「未成年やぞ」
「今かて未成年や。だいたい男の子が、母親にそんなこと相談するわけないやん。暢さんは何かした?」
「……話して、あん時は別れたな」
「早生には何もしてないやろ?」
「……ない」
「な? 女の子が乱暴されたんならともかく、早生が童貞捨てたのなんか親がしゃしゃり出る幕とちゃうねん。赤飯でも炊いたら良かったんか?」
「あんなぁ…」
「……ぷっ」
長谷川が思い余って吹き出した。
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