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A love letter
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A love letter is written by me for you in Kingdom of Heaven──────.
貴方に想いを伝えてからもう随分時が経ったんだよ。
いつだったっけ?確か...学生の時だったよな。僕は今でもその日のことは想い描けるよ。貴方のちょっとピンク色に染まった頬が愛おしかった...な。
今、僕は元気だけど...貴方は笑えるのかな?
そうだと嬉しい。ずっと君だけをおもってたい。
あ、そうだ。いっこ言わせてください。大事な大切な重要こと。
僕は、貴方に想いを告げたこと後悔なんてしてない。むしろ、貴方を一瞬でも愛すことを許可されたこと誇りなんだ...。
ちょっとクサいしアレだけど...。聞いてほしい、見てほしい、感じてほしい。この手紙を読んで。
─────
そういや母がこのまえ僕に見合いの写真を持ってきたんだ。
見合いとか、いつの話だよって思わない?貴方だったら断りますか?
僕は断るのも面倒くさくて、母に言われた通りの和食屋に行った。写真を持ってきた翌日。相手も暇なんだろうって思った。
御相手は清楚な感じの女性で。コンクリーム色のワンピースを着てその上からカーディガンを羽織っていた。女性ならもう少しお洒落に興味を持てばいいってちょっと思った。仕方ないだろ。
彼女は、そこらのひとと同じだった。
そこらのひとってなんて言うか...
「そこらのひと」に入らないのは貴方だけってことかな。
その後2時間も相手方と食事をしてたんだけど、面倒くさかった。見た感じは清楚なのに、その辺の男に声かけて...ハッキリ言うとうざい奴。まあ興味は一切ない。
でもあっちは乗り気っぽかったし今月末にはもう家族同士の話し合いに入っちゃう気がするんだよな...。めんどくせぇよなこういうの...。
あともう一つニュースがある。貴方の弟から聞いたんだけど、今度瑚和(こより)さんが二人目の赤ちゃんを生むんだって。
瑚和さんも本当なら貴方に見してやりたい...って思ってる、んだろうな。...弟に。
瑚和さんの立場だったら...貴方が、あな...お前に見せられないなんて、自慢する相手がいないじゃんか!って思うかもな。
立場っていうか、本人が言ってたんだけどね。お前は、愛されてた...。
でもお前は僕のこと...どうだったんだろう?
...おい。ぼくが...ぼ、俺。俺が、お前の前に居てよかった...?居て、よかった?
お前は嫌な気持ちしか周囲の人間から受け取れなかったんじゃない、か?
瑚和さんをはじめ、共通の友人。互いの家族...。思えば、迷惑だったんだろうな、俺の気持ち。
...俺の厚かましい思い込みだったのかな、お前に心を許された、なんて...。
はあ...泣きそうだ。
でも別にそれはお前に心を許して貰えないからじゃない。
お前にもう、心を許して貰ったかわからない。それが辛い。
いい歳して、お前だけを考えて、死者を想って、昔に思いを馳せて。するとやっぱ...涙が出て来る。
歳だな、すぐ泣いてしまうとは...。
情けな...。
お前は俺を好きじゃなくなった...のか、な?
でもそれはしょうがない事だから、俺はお前が好きだし、重い想いをお前に与えてた。本当にごめん...。
でも、俺はお前を諦めるとか、そう思えない...からっ...本当にほんとに、絶対そう思う時は来ない、来ないんだよ。
これだけは自信を持って公言できるな…。
お前のことを好きじゃ無くなる日はこない、って。
どうしてだと思う、お前は?
...それは俺にもよくわからない。なんだそれ!?って思うか?まぁ思うよな。
お前が俺だけに教えたって言ってたことが本当だったら──わからない事があると本人に聞くってこと──答えを俺に聞きにきたのか?
でもごめんな、すまん。理由がないんだ。
でも。お前が好きだ。好き、大好きなんだよ。お前だけ。
全ての時、貴方しか要らない。
─────
僕は愛して...いてもいいですか?
今もずっと永眠っている貴方だけを。
────── I love you all the time.
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