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当たり前はつまらない 亮side
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この世界は退屈だ。最近気づいた訳ではないが、何も変わらない日常生活に改めてそう思う。
考えてみれば当たり前だ。俺はドラマの主人公でもないし、はたまた何かしらの天才でもない、ごくごく平凡な高校生なのだ。俺と似たような人生を送っている人なんて、たくさんいるだろう。でも当たり前なんてつまらないのだ。せめて足掻いてもいいだろう。
「亮ー!」
「?…あ、あきら!はよ」
「はよ!あ、またお前クマがひどくなってるぞ?ちゃんと寝てるのか?」
「寝てねぇ。クマなんて当たり前だろ?自分で自分の弁当作ってんだから」
俺は家族の仲が悪くて、高校生ながら一人暮らしをしている。だから家事はもちろん全部自分でするしかなく、クマができることも当たり前なのだ。
「俺の母さんに作ってもらおうかって言っても、断るし…体調には気をつけろよ?この前3年になったんだし」
「わかってるよ。でも自分のことは自分でしたいだろ?」
「亮…!俺は感動した!!」
「ははは、なんだよそれ」
あぁ、今日も当たり前は続くんだなぁ
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