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劇場愛歌 5
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uz side
生徒会員である俺は昼の休み時間、
先生に頼み事をされていて職員室に向かおうと
椅子からたって移動しようとしていた。
が、レトルトがこちらに来てしまい、
「ねえねえうっしー!聞いて聞いてぇ」
何て無邪気な声で喋ってくるから、
行くに行けない状態になってしまった。
うーん…どうしよう。
レトルトと会話はいつでも出来るからいいか、
と思って、俺は職員室を選んだ。
「あー、ごめんレトルト。今から用事あるから話せねえわ。てかお前も俺以外に話せる友達作れよ??」
そう言って俺はレトルトの顔を見ずに
職員室に向かった。
「うっしーの馬鹿…」
本当に小さな声でレトルトは呟いた。
それでも俺は、その言葉が結構辛かった
というのにも気付かないふりをして、
職員室に小走りで向かった。
…嫌われたかな。
マイナスなことを考える。
いや、そんなの違う!
レトルトは俺しか友達が居ない。
俺がいなきゃ居場所がない。
そう信じたい。
レトルトが俺のところに来るのを
いつでも待っていたい。
そのくせに俺は臆病だから、
そんな感情は心の奥の奥に閉まっておくことにした。
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