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劇場愛歌 18
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「…は?な、なんでや。」
いきなりすぎて理解不可能になった。
自分の前に急に現れて「死ね」なんて。
誰だってそんなの許せない。
「俺はお前の妬みから生まれた。お前の過去を何でも妬ましいような、悲しい過去に出来てしまうんだ。
何か1つ、1つだけでも楽しかったことを思い出してみろ。」
…楽しかった過去を悲しみに?
「…そんなの出来るわけないわ。」
「信じられないなら今ここで殺すぞ。」
ちょっと短気なところも俺なんやなぁ。
でもな、もうひとりの"俺"。
俺は楽しい記憶が1個も見つからないんや。
「…5日間の間に死ぬ事は出来へんの?」
「それは絶対に出来ないんや。どんなに高いところから飛び降りてぐちゃぐちゃになっても、自分の時間だけが巻き戻されてまた元の体となる。何があっても5日間の間は生き続けないといけないことになってるんや。」
そんなの最悪じゃないか。
「…そんなの、拷問と同類やん。死ねないまま、辛いまま苦しい生活を5日間も続けて生きて死んでいくんやろ?間違いなく怨念になるやん。」
すると男は得意気そうに口を開いて説明し出した。
「そこは大丈夫や。今から5日間の間はお前が何をやっても上手くいくようになってある。ちゃんと幸せのまま死ねるで!感謝してなぁ!」
「え…ほ、ほんと?!あ、ありがとう!!じゃあ俺なんか死んでもいい気がしてきた…。」
なんて異常人みたいなことをいうと男は鼻で笑い、持っていたランプの火を消した。
あれ、なんか…
意識が…とおの…く…………………………。
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