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劇場愛歌 28
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次の日、俺は恐る恐る学校へ足を運ぶ。
途中あったキヨくんの家も完全無視して
怯えながら学校へ行く。
本当に大丈夫なのだろうか。
あの言葉は嘘で、また昨日みたいに殴られ蹴られ
心ごと殺されるのだろうか。
そんなことを考えながら、顔に出来た痣をさする。
まだとても痛くて、強く押したら
涙が出てくるくらい痛かった。
いや、泣いてないで??例えやで例え!!
くだらないことを考えながら
出来るだけゆっくりと歩いていたのに、
もう学校についてしまった。
俺は時間をも恨み、校舎の中へと足を運んだ。
階段も一段一段時間をかけて登る。
のに、本当に時の訪れは嫌いだ。
階段もすべて登りきってしまい、あとは
やけに長く続く廊下だけになってしまった。
「…大丈夫、大丈夫。」
高鳴る心臓を優しくさすりながらクラスに向かう。
けど怖くて。
クラスのドアの前で止まってしまう。
ドアを開けたら
「」
あの目が俺を
ガラガラガラッ
1人の同級生の手によって、
ドアはいかにも簡単に開いてしまった。
あ、じゃなだよな、早くどかないと押されちゃう。
そう思って俺はどこうとした途端、
同級生に痣だらけの腕を掴まれ
「みんな、レトルト来たよ」
と、言いふらされて、
無理矢理教室に入れられる。
もう駄目だ。俺はまた。
トラウマが蘇り泣き出しそうになる。
その時、
みんなの顔が一斉に下を向き
「香坂、ごめんね」
という、皆の謝る声が聞こえた。
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