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劇場愛歌 33
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uz side
「うっしー、屋上行こうよ」
レトルトの話を聞き、屋上へと向かう。
が、着いても鍵は開いていなかった。
「…レトルト、引き返すか?」
レトルトに話しかけると、
レトルトは踊り場の端っこに座り込み
「…待ってればいーよ。」
なんて言う。
俺もレトルトの隣に座り込んで、
ふわっとした頭に手をやる。
「…誰をだよ。」
俺が言うと、レトルトは微かに笑う。
「…もうすぐ会えなくなっちゃう人達だよ」
俺はその言葉の意味がわからないまま
そいつ達が来るのを待つ。
しばらくして、
「~~~遅いって…!!」
「~~~~、もう歳なんじゃないの?」
「www」
と、話し声と足音が近づいてくる。
よくよく耳をすませると、
すぐにあの3人だとわかった。
「レトルト、お前が待ってる奴らって…」
「うん、うっしー大当たり。」
そう言って微笑まれるとレトルトは立ち上がり、
下り階段の方へ近づく。
「おー!!レトさん!…あれ、うっしーも!」
キヨのこうるせぇ声に気を取られていると、
奥の方から残りの2人組が現れる。
フジは相当な程に疲れていて、
ヒラはそれを煽っている感じだ。
「レトルト先輩、うっしー、お待たせ~!
ってことで今開けるから」
キヨは、フジに休ませる暇もなく
屋上のドアを開ける。
「れ、レトルト?!」
開けたその時、
レトルトは走り出して
柵の向こうへと身を乗り出した。
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