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「よし、ご飯できた……」
頭の中でモヤモヤしたものが消えない
夜ご飯作ってる間もずっと兄さんのこと考えてたし……
「みんなご飯できたから降りてきてー!!」
唯と優がいるから大丈夫だとは思うけど…
兄さんと顔を合わせるのは少し気まずい
「お腹すいたー!星夜兄さんのご飯だ!!」
「待ってよ唯…。走ると転ぶよ…」
上から2人の声が聞こえてくるが
兄さんの声は聞こえない……
まさか寝てる?
「兄さんは?」
「奏人兄さん?わかんないけど部屋じゃん?」
「お兄ちゃんはここにいて、僕が呼んでくるよ」
「……あ、大丈夫だよ。自分で行くから」
「疲れてるでしょ?僕が行くから待ってて!」
「……うん、ありがと」
兄さんと顔を合わせずに済んで
…ちょっと安心しちゃった…
でも、もしかしたら具合とか悪いのかも…
………大丈夫かな?
「……ねぇねぇ星夜兄さん、今日なんかあった?」
「えっ?いや、何も……。どうして?」
「………なんかソワソワしてるなーって思って…」
「………し、してないよ!気のせいじゃない?」
「そう?ならいいけどさ?」
こう見えて唯は勘が鋭いところがあるから
気をつけないとなぁ……
特に自分から口を滑らせるようなことは絶対ないようにしなきゃ…
「ねぇ、唯ってモテるよね?告白とかされたことある?」
「告白?そんなの3日に一度はあるよ?」
「えっ、そんなに!?」
あ、あるんだ!!!
やっぱり唯はモテるんだなぁ……
優もかなりモテそうだけど
それに比べて高校生になって初めて告白された僕って……
「なに、星夜兄さんも告白されちゃったとか???」
「…………え。いやっ、その……」
「…………マジで?!」
「……実は…今日クラスの女子に………」
「……………………………」
……なんか唯が固まっちゃった…
僕が告白されるのがそんなに珍しいの!?
「え……、まさか…。でも奏人兄さんは……見逃して
た?…………今になってどうして…」
1人でぶつぶつ言いながら何か考えて始めちゃった…
………やけに真剣な顔してるけど、なんだろう
「…………ねぇ星夜兄さん」
「ん?なに?」
「…変な事聞くけど、この話って奏人兄さんにもした?」
「……………うん」
「……何か言われたりしなかった?」
「…えっと」
言われたどころか襲われかけたんだけど?!
…………とは言えないし
「………なんか色々言われたけど……。あんまり喜んでは
ないみたい……だったかな」
「………そっか」
「…まぁ唯は気にしないでいいよ!…それより優…遅いね
ちょっと見てくるよ」
「あ………うん」
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