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…唯が去った部屋では沈黙が続いていた
「……お兄ちゃん」
「…………な、なに?」
もしかして、男同士なのに気持ち悪い…
とか思われたのかな?
いや、それ以前に兄弟だし……
……引いたよね…
きっと罵声を浴びせられるに違いない
覚悟を決めてギュっと目を瞑ると
「…唯と……奏兄ちゃんともキスしたの?」
「………えっと…それは………」
「…ずるい!僕だってお兄ちゃんとキスしたいもん!」
………………え?…えぇー!!
したいって……したいの?!
「……いや、無理かな…」
「………2人は良くて僕はダメなの?」
「……ダメっていうか……、2人とキスしちゃったのも
無理やr………偶然っていうか……」
「……じゃあ僕も無理矢理にでもキスする」
「それはちょっと……」
会話的にはおかしいんだけど
優と話していたら何故か少し落ち着いた…
ぷくっと頰を膨らませる姿を見て
可愛いとすら思ってくる
「…じゃあキスはやめてあげるよ」
「………元々させる気はないよ…?」
「その代わり、僕と2人でデートしよ!!」
「デート?……まぁ出かけるくらいなら…」
「ほんと!?やったぁ〜!!」
そう言ってはしゃぐ姿は
本当に可愛くて、自然と笑顔になってくる
「じゃあ、土曜日に行こ!!」
「うん」
「その日はずっと僕と一緒だからね?」
「うん、いいよ」
「それで、僕の言うこと絶対聞いてね!」
「うん!………えっ」
……流れで返事しちゃったけど
何か今とんでもない約束をした気が……
「やった!!楽しみだなぁ〜」
「………優、今のは…!」
「今日はもう行くね!おやすみ〜」
「ま、待って!!」
バタン
……僕の叫びも虚しく
優はご機嫌なまま部屋を出ていった
1人になった部屋で考える
僕は無事に土曜日を過ごせるんだろうか………
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