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風紀委員長×生徒会長 1-1
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俺の名前は神宮寺 玲斗(ジングウジ レイト)
新島(ニイジマ)学園の生徒会長をしている。
五月初めに来たマリ…転校生により、俺の学園は崩壊への道を順調に進んで行っているのだ。
まず堕ちたのは副会長。転校生に
『何だよその胡散臭い笑顔!!気持ち悪いぞ!!もっと自然に笑えよ!!』
と、言われたそうだ。
その後はもうトントン拍子でほかの役員達が落ちていった。
他にも、爽やかスポーツマンや一匹狼の不良、ホスト教師などを落としていったそうだ。
それだけなら何の問題もなく、俺は口を出さない。
が、アホな役員共は一般生徒を生徒会室に連れ込むわ、食堂でも二階の特別席に座らせるわ、生徒会の仕事をサボるわ。一日中べったりだ。 そのおかげで親衛隊の制裁も急激に増えた。
転校生が来てから一ヶ月が経ったが、一ヶ月分の生徒会の仕事は全て俺一人でやっている。
一つ言わせてくれ、流石に疲れた。
ここ一ヶ月、俺はまともに食べていないし寝てもいない。
疲労も最高潮に達しそうだ。いやもう達しているかもしれない。
一一コンコン
俺一人で静かだった生徒会室にノック音が響き渡る。
「どうぞ。」
「失礼する。」
入って来たのは、風紀委員長の大嶌 隼人(オオシマ ハヤト)だ。
……誰にも言った事は無いが、俺の想い人である。
「…大丈夫か?顔色かなり悪いぞ?」
「あぁ、大丈夫だ。」
「そうか?目の下、隈ができてるぞ?」
そう言いながらこちらに手を伸ばし、頬に手を寄せ目の下のラインを親指で撫でてきた。
「…っ、やめろ」
声は震えていなかっただろうか?顔は赤くなっていないだろうか?
ってか、なんつーことをしてくれてんだ。
「……。」
「っ、おい!」
「、すまん。」
「…はぁ、」
「悪かったって。」
「…なんの用だ。」
「ん?いや、お前の様子見に」
「そんなことをしにここまで来たのか、お前は。」
「そうだが?」
「はぁぁ…」
ったく何なんだコイツは、期待するようなことを言いやがって。
「たまには休め。」
「別にいい。」
「よくない。お前が倒れたら一体誰が生徒会の仕事をするんだ?」
「それは…」
「俺だって、お前に一人で仕事をさせたくはないが…な…」
悲しそうな瞳をこちらに向けてくる。
…やめてくれ。そんな目で見るな。泣くぞ。
「一回休憩室で休んで来たらどうだ?」
「ん、この書類が終わったらな。」
「…寝るまでここで待ってる。」
「は?とっとと帰れよ」
「いやだ。コーヒー淹れて来てやるから待ってろ。」
「…わかった。」
渋々了承した。
けど正直とっとと帰って欲しい。好きな奴と二人きりとか…もうヤダ。
気を紛らわせるため、書類を捲る。
暫くすると、
「コーヒーどうぞ。ミルクと砂糖いる?」
「いや、ブラックでいい。」
「そうか。」
そう言いながら俺の机にカップを置き、大嶌は俺の机の前にある応接用のソファーに座った。自分のカップをこれまた応接用の机に置いて。
マジでいる気かよコイツ。ふざけんな。
暫くの沈黙。俺の書類を捲る音や、ペンで字を書く音だけが聞こえる。
そんなに多くは残っていなかったから、すぐに終わった。
と言ってもまぁ、今手を付けている書類だけだが。書類はまだ大量にある。
「ん。終わったぞ。」
「そうか。んじゃ寝ろ。」
そう言い立ち上がり俺の腕を掴んで引っ張ってくる。
「っ、おい、」
「休憩室で寝るんだろ?」
「…お前が勝手に決めたんだろ。」
「そうだけど、わかったっつったのは、お前だろ。」
「ぅ…」
ふ、っと笑い、俺を引っ張る大嶌に大人しく着いていく。
休憩室に入り、ベッドに乗っけられる。
大人しく寝っころがったのはいいが、一向に大嶌が部屋から出て行かない。
まさか、本当に”寝る”までいるつもりなのか?
「おい、まさか俺が寝るまでいるつもりか?」
「そうだが?」
「ふざけんな、出てけ。」
「やだ。つか無理。」
「っ、テメェ」
「おー怖い怖い」
睨み付けるが、一ミリも怖そうな顔をせず、いやむしろ笑ってこちらを見てくる。
てか、寝るまでいるっつーことは、コイツに寝顔を見られるってことか?
そんなの絶対嫌だ。
「出てけ」
「だから、やだ。大人しく寝てろよ。」
「嫌だ出てけ。」
「だーかーらー…」
この攻防は暫く続いたが、結局俺が負けて、寝ることにした。
まぁ、大嶌がいる方とは反対の方向を向いて寝ているが。
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