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なんで、こんなことになったんだろ...。
もうあれから、かなり時間が経った気がする。
顔はまだ無いけど、服で隠れて見えないところはアザだらけ。
上の服なんて破れてる。
身体も、心も限界だった。
?「 はぁ...っ、圭人、くん...! 挿れる、よ...っ 」
ここで暴れても無駄だ。まずそんな体力が残っていない。
酔いはさめないのかな。もうやだ...、きもちわるいよ。
一般人なら警察をよんでも構わないけど、俺らは一般人じゃない。
だからやまちゃんも警察を呼べない。
必死にドアにタックルしたり殴ったり蹴ったりしてて、けど扉は開かなくて。
「 あ...っ、やだ、あぁぁぁっ! 」
後ろに違和感を感じたと思うと、一気に奥まで挿れられる。
「 圭人...、圭人! 」
山ちゃんが呼んでる。けど、その声ももううっすらとしか聞こえない。
「 ぁ...あっ、や、ぁ... 」
朦朧としてる意識を現実に取り戻すかのように揺れる体。
「 圭人.... 」
「 やま、ちゃ..... 」
お互いに名前を呼び合うことしか出来ないなんて。
遮る一つの壁が、今は憎くて仕方が無い。
「 も、やだ...、やだ、よ...っ、あ、あぁぁ... 」
「 圭人...、ドアから離れてろ。 」
うっすらと目を開き、ドアの方を見つめる。
遠くの方で ジャリ、と音がしたかと思うと...
バンッ!
「 や、まちゃ、ん... 」
やっと、扉が開いた。
不幸中の幸いで、俺はトイレ側、知らない人男の人はドアの方に体があって
やまちゃんが勢いで開けたから扉がおもいっきりぶつかって気を失った。
この人は放っておいても朝の方になれば通報されるだろう。
「 圭人....、ごめん、早くに助けてやれなくて... 」
「 うう、ん...、やまちゃん、たすけて、くれ、て... ありが、と... 」
やまちゃんの顔を見て安心して、さっきより涙が次から次へと溢れてくる。
やまちゃんは、アザだらけと破れた服を見て、何も言わずに抱きしめてくれた。
「 ごめん...ほんと、ごめんな...。 」
「 うぇ...、う、うぇ、こわか、った、よ... 」
やまちゃんは、それから長い間抱きしめてくれてた。
「 とりあえず、家こい。1人じゃ危ない。 」
そう言って肩をかしてくれて、やまちゃんの家までなんとか着いた。
「 おっそ〜い涼介、どこいってたの...って、圭人どうしたのその体!? 」
案の定、俺の体を見た知念はびっくりしてて。
山田が全て話すと、知念も何も探ろうとせずに抱きしめて、頭を撫でてくれた。
「 怖かったね、圭人...。大丈夫? 」
また涙が溢れてきて、必死にコクコクと頷く。
「 とりあえず、お風呂はいっといで。 」
「 俺の服貸すよ。 」
「 りょおすけぇ〜 救急ボックスどこ!? 」
「 知らねぇよ! 」
本当に、山ちゃんと知念は仲がいいし親切だ。
こんな友達がいてよかったと、つくづく思う。
山ちゃんと俺は、よくゲームをする仲で。お互いにGPSで場所確認したりして、割と仲のいいメンバーで。
ユニットを歌わせてもらってる知念とも、普通に仲はいい方だと思う。
「 俺、大丈夫だよ。帰るよ。 」
だからこそ、迷惑はかけたくない。
「 ...は?おま、何言ってんの? 」
「 そうだよ圭人、今日は泊まっていきなって! 」
「 大丈夫だよ!大丈夫大丈夫! 」
「 圭人...、何あったか忘れたの? 」
「 このまま帰ってたらまた変なやつに捕まるぞ? 」
2人の会話を尻目に、借りたTシャツを着て笑って外に出る。
「 .....やまちゃん、ほんとにありがとね。 知念もありがと。 」
そう言い残してドアをパタン、と閉めた。
少し歩いた所の横断歩道を渡って歩道を歩く。
気づけば一人で涙を流していた。
「 はぁ...っ、はぁっ、圭人! 」
山ちゃんだ...。
振り返ろうとする。だけど、溢れる涙が止まらない。
俺は山ちゃんを無視して、ひたすら歩き続けた。
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