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僕といのちゃんと大ちゃんの中で、一瞬緊張感が走った...気がした。
「 山ちゃん寝坊?笑 」
ゆうてぃーがそう問いかけると、
「 うん、まぁね笑 」
と涼介は返す。
僕は相変わらず、涼介の方は見れない。
「 おっせーよ山田! 」
「 大ちゃんうるさいわ笑 」
部屋の中また盛り上がり出す。
そして、いよいよ撮影の時。
「 はい、じゃあ撮影のメンバー発表していきま〜す 」
...そう、これが一番重大。
「 今日は、Hey! Say! BEST と Hey!Say!7 で別れて撮影していきます。
まずは Hey!Say!7 の4人から、おねがいしまーす。 」
え...。涼介と一緒の上に、圭人も一緒。
助け舟は、ゆうてぃーしかいない。
ちらっと大ちゃんの方に目線をやると、いのちゃんも近くにいて、2人とも心配そうな顔でこっちを見てた。
これ以上迷惑はかけられない。そう思って、
ちゃんと笑って、大丈夫だよ、という表情をした。
BESTの5人は、それぞれ別のモニターがいっぱいある所に移動して行く。
最後の最後まで、大ちゃんといのちゃんはこっちを見てくれていた。
移動の時は、なるべくゆうてぃーに引っ付いて移動する。
「 順番は、山田さん、知念さん、中島さん、岡本さん。でお願いします。 」
あぁ、終わった...。
涼介と目を合わせずに隣へ移動する。
カメラが動き出すと、前を向いて笑顔で出されたポーズを決めていく。
「 じゃあ次は、ぎゅーって真ん中に寄せる感じでお願いします! 」
なるべく引っ付かないようにしてた僕も、こればかりは出されたポーズをしなきゃいけないわけで。
涼介と体が密着する。
涼介の身体からは、久しぶりのいい匂いがして。
緊張して、早く打つ鼓動についていけない。
今までこんなこと無かったのに...
でも、この匂いは本当に落ち着く。
僕が、一番大好きな......
自然と目から涙がこぼれそうで。
涼介と離れて何回泣いたんだろう、僕。
「 目を背けてたら何も変わらない 」
そう言ったいのちゃんの言葉が頭をよぎる。
撮影はすぐに終了したけど、
最後まで涼介とは目を合わせなかった。
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