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57 山田side
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久しぶりのJUMPでの仕事の日、
俺は寝坊したんじゃない。
楽屋の中に俺が入ることによって、知念の辛そうな顔を見たくなかったんだ。
だからわざとギリギリに入った。
その日の仕事は、Hey!Say!7 と Hey! Say! BEST で分かれてでの撮影だった。
それが発表された時、知念の曇った顔が目に入る。
そして瞬時に大ちゃん達の方を向いてた。
移動の時も、ゆうてぃーにひっついたままだった。
いつもなら絶対そんなことは無いのに。
知念、お前はもう...俺のこと、嫌いなの?
そんな余計なことを考えてる間にも、順番は発表されてたみたいで、知念が下を向いたまま俺の隣に来た。
撮影で出されたポーズでも、なるべく俺と引っ付かないようにしてる事が見て取れる。
「 じゃあ次は、ぎゅーって真ん中に寄せる感じでお願いします! 」
...鬼だ。
端っこで知念と隣同士の俺は、知念と密着する形になった。
...知念の髪からいつもと違う匂い。
ちゃんと食べてる?ちゃんと元気にしてる?ちゃんと...
ちゃんと、寝てるのか?
聞きたいことなんて沢山ある。
BESTと入れ替えになる時、知念がサッと楽屋に行ったのが見えた。
他のふたりはここにいるから、今楽屋には知念しかいないはず。
今しかないと思って、楽屋へ向かった。
急に入った俺を目で確認してカバンを漁る知念。
気まずい沈黙を破りたい。何を話したらいい?
...いや、俺が今話すべきことは一つしかないんだ。
「 知念 」
5日ぶりに呼んだ。
俺が大好きな...知念侑李という名前。
「 なに? 」
現実はそんなに甘くない。
知念の冷たい返事が返ってくる。
「 俺さ、やっぱお前とちゃんと話したいんだ。 」
「 ..... 」
「 今夜、9時に待ってるから。家で 」
「 僕は何も話すことなんかないよ 」
知念から返ってくるのは、全て冷たい言葉ばかり。
今までのことなんか、全て無かったかのように。
その言葉を最後に、知念は楽屋から出ていこうとする。
「 待ってるから! 」
最後にそう叫んだのは、知念に聞こえてたのかな。
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