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コンビニから車で少し走ったところに俺の家が見えた。
そこに灯りは無かった。
「 やっぱ来てないよねー...笑 」
1人で期待して、1人で苦笑する。
車の中で鍵を探して、歩いて家に向かおうとした。
「 え...、知念!? 」
そこには、ドアの下で小さく丸まって、震えてる知念がいた。
時計を見ると、9時半ぴったり。
30分もここで....?
急いで鍵を開けて、知念を中に入れる。
「 鍵、忘れて。待ってた 」
「 ごめんな...寒かったでしょ? 」
「 大丈夫だよ。 」
“ 大丈夫 ” その言葉を、俺は何回も知念から聞いてる。
でも今は大丈夫じゃないこと、俺は知ってるから。
知念は俺の後に続いて家に上がった。
...その時。
バタンッ!
「 !? 」
大きな物音が部屋に響く。人が倒れたような音。
...そう、人が倒れたような___
後ろを振り返ると、さっきまで後ろにいた知念がいない。
そのまま視線を下に動かすと、床に倒れてる知念。
「 っ! おい、知念!しっかりして...知念!! 」
どうしていいか分からなかった俺は、知念をそのまま近くにあったソファへと運んだ。
知念の顔をしっかり見ると、目の下にクマがある。
大ちゃんの言ってたとおり、ひどく疲れたような顔...。
本当に寝てなかったんだ、こいつ...。
「 ごめんな、何もしてやれなくて...」
サラサラの髪の毛を撫でて、知念が目を覚ますのを待った。
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