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涼介は僕の言葉を聞いて、ゆっくり話し始めた。
「 ...俺は。俺は、お前と別れたくない。ずっと、ずっと知念が好き。 」
「 .....そんなの嘘じゃん。圭人にも好きって言ってたじゃん。圭人の下で喘いじゃってさ...。挙句の果てに好きって...、好きって言ってたじゃん! 」
違う...そんな事が言いたいんじゃない...
「 そ、れは...違うよ... 」
「 何が違うの!?何も間違ってないよ!圭人が好きなんでしょ!?僕なんかより、ずっと...! 」
頭がズキズキした。
心の中ではこんなことが言いたいんじゃないって思ってても、口からは反対のことばかり出てくる。
「 違う!俺は...お前が、知念が誰よりも好きだよ... 」
「 今までもそうやってずっと言ってきたじゃん...!信じてたよ、涼介のこと...。だけど...っ 」
よろよろと立ち上がる。
今のままじゃ思ってないことまで口にして、涼介をもっと傷つけちゃうと思ったから...。
「 あっ、危ない。今はゆっくりしてないと... 」
「 触んないで!! 」
ビクッ、と手を引っ込める涼介。
本当に、本当に...ごめんね、涼介.....
僕は、貴方の期待には添えられないみたい。
「 ...僕、帰るね 」
そう言い放って、玄関まで歩く。
「 って...まって...知念....! 」
なんで... なんで涼介は呆れないの...?
酷いこと言ってるし、嫌いになられるくらい最低なことしてるのに....
「 俺、知念が好き。本当に好き。 」
涼介の頬に涙が伝う。
「 ねぇ、信じて...知念。 」
僕の頬にも涙が伝う。
「 涼介には...圭人と、好きな人と幸せになって欲しいの... 」
「 っ、だから! 俺は知念しか好きじゃない...! 」
ドアに手をかけて、半分開けて。
「 さようなら 」
って言おうとしたんだ。
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