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「 いの、ちゃん... 」
立ち上がった瞬間、俺より少し大きい体にふわっと抱きしめられる。
「 ばか...、どこ行ってたの! 」
「 ごめ、なさ...っ 」
「 無事でよかった..... 」
俺を抱きしめるいのちゃんの体は震えてた。
必死に探してくれてたんだ...
「 怪我は!?何もされてない!? 」
「 大丈夫。怪我はないし、何もされてな... 」
そうだ、さっき手首を持たれた時、解こうと思って手を思いっきり振ったんだよね。
その時にちょっと引っかかれた跡ならある。
「 ...なにかされたの 」
「 え、いや...手首に引っ掻き跡があるくらいで特には... 」
そう言うと、がばっと手首をもって確認するいのちゃん。
いのちゃんは黙って腕を戻すと、体をもたれさせてた壁の、顔の真横に手をついた。
「 大ちゃんさぁ...無防備すぎるんだよ... 」
「 別に無防備なんかじゃ... 」
「 無防備だよ。だから知らない人に着いてったりするんでしょ? 」
「 そ、それは...必死に探そうと...! 」
言い訳をしようとした口を、いのちゃんのぷっくりとした唇に包まれる。
「 言い訳はだめ。無防備だから...前、開いてるんでしょ... 」
言われて初めて気づいた。必死に走ってきたから、前がはだけてた。
「 誘ってるってことで...いいんだよね? 」
「 よくな...っ 」
また口を塞がれ、答えることすらできない。
今の俺は完全にいのちゃんのペースに落とされてる...。
顔の横にある手の下からするりと抜けようとした。
それでもまた引き戻されて、今度は顔の両サイドに手がつかれる。
「 へぇ、逃げるんだ...? 」
影ができてたけど、そう言ったいのちゃんは確かに
にやり、と笑った。
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